ワタリウム美術館講演会
熊楠の森を知る(第4回)
熊野古道と南方熊楠
講師:中瀬喜陽氏、安田忠典氏

 2006年9月16日(土)梅窓院 祖師堂に於いて開催されたワタリウム美術館主催の講演会に参加した。講師の南方熊楠顕彰館館長の中瀬喜陽氏からは高等学校の国語の先生をしていたころ南方熊楠の残した手紙に出会い、その解読や手紙の相手との面接などから熊楠についての研究を開始し、今日までご研究は続き、それらの成果を多くの報告書として公表していると言うお話で、その一端をお話になった。もう一人の講師、関西大学助教授の安田忠典氏から熊楠研究のきっかけからお話をしていただき、熊楠が私費で欧米で活動したこと、帰国後、紀伊半島南部で活動し、その後、半生を紀伊田辺で過ごしたことなど、人間熊楠についてスライドを使用して、分かり易くご説明いただいた。特に、神社合祀反対運動への協力要請を東大の松村任三氏へ送った「南方二書」について解説いただき、その中から「そこに住まう人と人、人と自然の関係性の集合体、つまり神社を軸にしたタブーシステムの崩壊に警鐘を鳴らした。これは『自然と人間の間の「かかわり」という関係性を全体的に捉える』という視点そのものではないか」と結ばれた。



南方熊楠顕彰館:http://www.minakata.org/cnts/shuuzouhin/

南方熊楠記念館:http://www.minakatakumagusu-kinenkan.jp/
inserted by FC2 system